あいち熊木クリニック院長熊木徹夫の精神科無双夢想 ~<あいち熊木クリニック>開設、その後~
院長である精神科医の熊木徹夫と、建築家の筧清澄が、 臨床と建築に対するそれぞれのこだわりを、余すところなく出し尽くす場としてのブログです。


プロフィール

熊木&筧

  • Author:熊木&筧
  • 熊木 徹夫

    2007.07「あいち熊木クリニック」開設


    筧 清澄
    1968 06 10
    1998 筧建築設計開設

    筧建築設計
    名古屋市中村区下米野町3-29
    k-kakehi@za2.so-net.ne.jp
    TEL/FAX 052-451-9976



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『テニスできないなら死んでも一緒(1)』
こんにちは、あいち熊木クリニックの熊木です。

「あいち熊木クリニック」のご紹介

▼△▼----------------------------------------------------------------

『テニスできないなら死んでも一緒(1)』

~「精神科薬物の「官能的評価」~感じるまま薬を語ろう!」(臨時1-1)~

--------------- http://www.dr-kumaki.com ---------------------△▼△


Q:彼氏のことで相談します。

私の彼氏は、関西の某国立大学経済学部の2年生です。
(ちなみに私は、彼より一つ年上で、別の大学の理工学部3年生です。)
中学から硬式テニスに熱を入れていて、高校ではキャプテンまで務めました。
大会等でもいい成績を残し、勉強の成績も上のクラスでした。

その時はみんなを見下しているような雰囲気で、
「自分は何でもできる!!」という
過剰な自信を持っていたように感じられました。

しかし、高校2年の時に「不整脈」と診断され、
"運動するな"と医者に言われてから自暴自棄になり、
「死ぬ」「もう俺はダメだ」などと言い出すようになりました。

とはいえ、一日寝たら忘れる性格なのか、考えないようにしているのか、
すぐに元気になり、遊びではありますがテニスもずるずる続け、
すんなり大学にも合格しました。

心臓の検査でひっかかるので、部活に入ることができなかった彼は、
その時趣味だったサッカーのサークルを立ち上げ、仲間を集め、
それなりに楽しんで活動しているようでした。

電話で「今日は○○に勝った、自分は何点いれた」などうれしそうに話すので、
これでやっと心のよりどころをみつけたか・・と思っていました。

しかし、1年の夏休み頃から
「海外に行きたい」
「やっぱり経営学部の方がよかった」
「やっぱり俺は何やらせてもあかんねん・・・」と言い出し、
私が励ましたり、替わりの案をだしても、
結局「心臓が悪いからできない」と言うようになりました。

「それって結局逃げてるだけやん。」と言うと、
「経済勉強してても何も役にたたない。
それが逃げやと言うなら俺は逃げててもいい」と言うので、
転部を薦めたんですが、
ずるずる手続きもしないまま期限が過ぎ、
結局経済学部のまま、2年生になりました。

2年生になり、だんだんごまかしでは単位が取れなくなってきて、
「授業にも出てないし、テストも受けてないから単位ヤバイ」
などと言い出しました。

前々から「留年したら別れる」と言ってあるので、
本当にテストを受けてないことはないだろう、と思ってました。

(実際成績表を見ても、ちゃんと単位をとっているし、良や可は多いけど、
優もそれなりにあった)

ここ1ヶ月の彼は
「俺は高校の時から勉強が嫌いやったけど、できるからやってきた。
頭のできもよかった。親の為もあった。でも、高校止まりや。
本当にこの頃勉強したことも頭に入らんし、内容も理解できない。
以前やったら分かるようなことも全くわからない。
単位がとれてる教科も、結局はカンニングしたやつやもん。

ちゃんと勉強して、完璧やと思ってても全くできない。
もうだめ。嫌な事はやりたくない。
テニスだけやりたい。
でもブランクが二年あるし、場所も相手になってくれる人もいない。

もうプロは無理。しかも心臓が悪いからもうすぐ死ぬ。

もう俺はこの世界から消える」というようなことを繰り返し言います。

「もう本当にやり残すことはないの??もう悔いは残らない?」と聞くと、

「もう何もない。テニスできないなら死んでも一緒」と言います。

「じゃあ、テニスして死ねばいいじゃん」と言うと、
また先に書いたように「する場所がない・する人がいない」の繰り返し。

すべてやる前に否定から入るので、私もカッとして、喧嘩口調になり、
そこで話し合い(?)は終わってしまいます。

しかも、この頃は「脳腫瘍ができてる」「本当に記憶が飛ぶ」ということも
言い出し、どうすればいいかわかりません。

一緒に病院行って、頭と心臓をちゃんと調べてみようと言ってみるんですが、
「結果を知るのが怖い」「俺は弱虫や」と言って行きたがりません。

精神病院なんてもっての他。

彼は根が真面目で小心者で、プライドが高く、自分の理想像を作りながら、
後で恥をかかないように伏線を張り、生活しているように見えます。

他人から「そんなことないよ」と言ってもらうために
自分を過小評価しているようにも見えます。

彼は以前「虚勢を張っていないと自分を保てない」とも言ってました。
彼の親は、彼に大変優しく、滅多に怒りません。
怒る対象としては、心臓に負担をかけることや、礼儀などについてくらいです。

しかし誕生日などに、サッカーウェアやスパイクを買ってあげていたりと、
やはり甘いです。
(ちなみに、彼の家庭と私の家庭では交流があり、とても仲がいいのです)

時々、会っているときに、
わざと私を怒らせて「もっと怒って」と言ってくるときもあるので、
もしかしたら「死ぬ」と言ってくるのも、怒られたいからなのかな、とも
考えるんですが、どうもそうではないようなのです。

今まで3ヶ月置きくらいに「死ぬ」と言ってきていたのが、
間隔が狭くなってきていて、私も彼に何て声をかければいいのか、
どうすればいいのか分からなくなりました。

何か彼を前向きにしたり元気にするような言葉をかけたり、
行動をしたいんですが、
すべて彼の上を素通りしている状態なのです。

心理学の本など見てはいるんですけど、
分かったような、結局何も分からないような感じになってしまい、
友人に相談しても、「何でそんな人と付き合ってんの?」
「早く別れたほうがいいよ」と言われ、参考になりません。

(別れるという選択もあるのですが、やっぱり彼のことを好きなので、
私が何とかしたいです)

自分の考えが間違っているのか、冷静に考えられているかも分からず
先生にメールで相談しました。

こんな彼にびしっと、
人生はそんな甘くないということを分からせるような
言葉や行動はないんでしょうか。

何かいいアドバイスをお願いします。



A:<1; 支えようとすると、甘えを助長>


ダメっぷりここに極まれり、というところです(笑)。

あなたは、<心理学の本など見てはいるんですけど、
分かったような、結局何も分からないような感じになってしまい>と
言われていますが、なんのなんの、とても正確に彼のことを把握されています。

<彼は根が真面目で小心者で、プライドが高く、自分の理想像を作りながら、
後で恥をかかないように伏線を張り、生活しているように見えます。

他人から「そんなことないよ」と言ってもらうために
自分を過小評価しているようにも見えます。>

ということですが、その通りだと思います。

「留年したら別れる」とか
「じゃあ、テニスして死ねばいいじゃん」とか
ちゃんと釘をさすことも忘れていません。

しかし、そのような厳しい言葉からも
回避するルートが周到に用意されており、
結局"ぬかに釘"で、終わってしまっています。


<友人に相談しても、「何でそんな人と付き合ってんの?」
「早く別れたほうがいいよ」と言われ、参考になりません。

(別れるという選択もあるのですが、やっぱり彼のことを好きなので、
私が何とかしたいです)>

私も別れるのが一番だと思います。
(あなたは彼から離れていかないだろうということが、
彼にはどうやら分かっているようです。
それが甘えを助長させていることは、否めないと思います。

一人前の男(になるかどうか分かりませんが)にするためには、
別れるのがベストな選択だというのは、そういうことです。

ただし、別の女性が登場してきて、
彼をまた甘やかしてしまうかもしれませんが)

でも、あなたが別れたくないのですから、仕方ありません。

あるいは、別れないまでも放っておけばいいと思いますが、

<こんな彼にびしっと、
人生はそんな甘くないということを分からせるような
言葉や行動はないんでしょうか。>

ということですので、
彼におせっかいをやきながら付き合う方法を考えねばなりません。


(つづく)

熊木徹夫(あいち熊木クリニック<精神科医・漢方医>)
あいち熊木クリニックのサイト:http://www.dr-kumaki.org/
臨床感覚の広場のサイト:http://www.dr-kumaki.com/
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